vol.265【お役立ち情報】職場意識改善助成金(所定労働時間短縮コース)について

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章


…労働時間の短縮をお考えの中小企業事業主の方はご検討ください

「職場意識改善助成金(所定労働時間短縮コース)」は、各事業場における労働時間、年次有給休暇などに関する事項についての規定を、労働者の生活と健康に配慮するとともに、多様な働き方に対応してより良いものとしていくことを目的として、所定労働時間の短縮を図る中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成してくれるものです。

概要をみておきましょう。

■対象事業主
以下の要件に該当する事業主が対象となります。
(1)労働者災害補償保険の適用事業主であること
(2)労働基準法の特例として法定労働時間が週44時間とされている※特例措置対象事業場で、かつ、所定労働時間が週40時間を超え週44時間以下の事業場を有する中小企業事業主であること。
(3)労働時間等の設定の改善を目的とした所定労働時間の短縮に積極的に取り組む意欲があり、かつ成果が期待できる事業主であること。

※特例措置対象事業場とは、常時10人未満の労働者を使用する、商業、映画・演劇業、保健衛生業、接客娯楽業の事業場です。

■支給要件
以下のいずれかの取組を1つ以上実施して、事業主が事業実施計画で指定したすべての事業場において、週の所定労働時間を2時間以上短縮して、40時間以下とする(成果目標)ことが要件となります。

○労務管理担当者に対する研修
○労働者に対する研修、周知・啓発
○外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)による コンサルティング
○就業規則・労使協定等の作成・変更(所定労働時間に関する規定の整備など)
○労務管理用ソフトウェアの導入・更新
○労務管理用機器の導入・更新
○デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
○テレワーク用通信機器の導入・更新
○労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新(小売業のPOS装置、飲食店の自動食器洗い乾燥機など)

■対象経費
取組の実施に要する機械装置等購入費、備品費、委託費、謝金、旅費、会議費、雑役務費、印刷製本費等が対象となります。

■支給額
成果目標を達成した場合に次の金額が支給されます。
上限額:50万円(取組に要した経費の3/4以内)

■その他
事前に「職場意識改善助成金事業実施承認申請書」を各都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に提出し、事業実施承認を受ける必要があります。(提出期限:平成29年12月15日)

詳しくは厚生労働省のホームページからご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082311.html

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)