vol.404【実践コラム】2021年度の固定資産税・都市計画税の軽減措置について

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
尾川充広


…軽減措置を受ける場合は手続きが必要です。

中小企業・小規模事業者の税負担を軽減するため、事業者の保有する建物や設備の2021年度の固定資産税及び都市計画税を、ゼロまたは1/2とする軽減措置が始まります。ただ、今年ではなく来年の固定資産税の軽減措置である点にご注意ください。

●対象者

・常時使用する従業員の数が1,000人以下の個人
・資本金の額が1億円以下の法人

●軽減率

2020年2月~10月の任意の連続する3か月の期間の事業収入が、
・前年同期比▲30%~50%未満の場合:1/2軽減
・前年同期比▲50%以上の場合:全額免除

●申請方法
  1. 税理士等の認定経営革新等支援機関等に、中小事業者等であること、事業収入が減少していること、特例対象家屋の居住用・事業用割合について確認を受け、確認書を発行してもらう。
  2. 申請期限(2021年1月末)までに固定資産税を納付する市町村に必要書類とともに軽減を申請する。
●確認事項
  1. 中小事業者等であることの確認 ⇒資本金を登記簿謄本の写し等で確認します。
  2. 大企業の子会社でないことの確認 ⇒誓約書で確認します。
  3. 性風俗関連特殊営業を行っていないことの確認 ⇒誓約書で確認します。
  4. 事業収入の減少の確認 ⇒会計帳簿等で確認します。

期限はまだ先ですが、工場等の建物、機械設備等の固定資産税を毎年払っておられる事業者は、税理士等認定支援機関に相談してはいかがでしょうか。

尾川充広(銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)