vol.388【お役立ち情報】両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)について

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章


…出産等の理由で退職した人を再雇用する場合に活用できます

「両立支援等助成金(再雇用者評価処遇コース)」(カムバック支援助成金)は、妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤等を理由として退職した人を再雇用して無期雇用者として6か月以上継続雇用した事業主に支給される助成金です。
正式な社内制度として再雇用制度を導入していなくても、産休職員の代替要員の確保や人員を補充するために過去に雇用していた人に求人の声をかけるということは、すでに行われていることかも知れません。
退職者の再雇用をお考えの方は、社内制度に再雇用制度を取り入れてこの助成金を活用して導入してみてはいかがでしょう。

概要をみておきましょう。

■支給要件
次の二つの要件を満たす必要があります。

(1)再雇用制度の導入
妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤を理由とした退職者について、退職前の勤務実績等を評価し、処遇の決定に反映させることを明記した再雇用制度を導入する。
※過去に再雇用制度を設けている場合であっても、要件に沿った制度内容に改正すれば改正日以降の再雇用について対象となります。

(2)無期雇用者としての再雇用
退職後1年以上経過している対象労働者を、再雇用制度にもとづき再雇用し、無期雇用者として6か月以上継続雇用する。
※当初は有期契約労働者として再雇用した場合も、採用後1年以内に無期雇用に切り替えて6か月以上継続雇用すれば対象となります。

■対象労働者
次のような要件を満たす労働者が対象となります。

(1)申請事業主または関連事業主の事業所を妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤(配偶者の転居を伴う転職を含む)のいずれかを理由として退職した者であり、再雇用制度により採用されたこと。

(2)退職理由と再雇用の希望を申し出ていたことが書面で確認できること。

(3)退職前に雇用保険被保険者として1年以上雇用されていたこと。

(4)再雇用日において、退職日の翌日から起算して1年以上経過していること。

■支給額
次の金額の半額ずつが継続雇用6か月後と継続雇用1年後の2回に分けて支給されます。
※( )内は生産性要件を満たす場合の金額です。
1.再雇用1人目
・中小企業:38万円(48万円)
・中小企業以外:28.5万円(36万円)
2.再雇用2人目から5人目
・中小企業:28.5万円(36万円)
・中小企業以外:19万円(24万円)

詳しくは下記のパンフレットをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/000527592.pdf

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)