vol.158【お役立ち情報】「業務改善助成金」について

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章


…最低賃金の引上げと業務改善につながる設備投資等を実施する場合に活用できる助成金です

10月に入ると各都道府県の地域別最低賃金が改定されます。最低賃金以上の賃金を支払わなかった場合は、50万円以下の罰金に処せられることもありますので、所轄労働局のホームページなどで確認しておいてください。

ところで、現在の最低賃金が800円未満となっている42道府県(埼玉、東京、神奈川、愛知、大阪以外)の地域において、中小企業の事業主が「賃金引上げ」と「業務改善」を実施した場合に利用できる「業務改善助成金」という助成金があるのをご存知でしょうか。

以下、概要をみておきましょう。
なお、千葉県と京都府は今年の10月の改定で最低賃金が800円以上となる予定ですので、最後のチャンスかも知れません。

対象地域内で設備投資等をお考えの方はご検討ください。

■支給要件
(1)賃金引上げの実施
   事業所内に時給800円未満の労働者を使用している場合で、その中の最も低い賃金を40円以上引き上げる。

(2)業務改善の実施
   労働者の意見を聴取し、労働能率の増進に資する設備の導入等を実施する。
   ※LEDへの交換等、単なる経費削減のための経費や、エアコン設置等、職場環境を改善するための経費は対象外です。
   なお、上記(1)、(2)について事前に「賃金引上計画」と「業務改善計画」を策定し、労働局長の交付決定を受けておく必要があります。

■助成の対象となる経費
 業務改善につながる設備等の導入や専門家への調査、コンサル等の委託費などが対象となります。

【労働能率の増進に寄与する設備・機器の導入例】
◇POSシステム、会計システム等の特定業務専用仕様のパソコン導入
◇特殊用途自動車の導入(車椅子リフト付き自動車、トラクター等、ナンバープレートの車種を表す数字が「8」で始まるものが対象です。)

■助成金額等
(1)時間給800円未満の賃金を40円以上引き上げた場合
   助成対象経費の1/2(労働者数が30人以下の企業は3/4)で、100万円が上限です。

(2)時間給800円未満の10人以上の労働者の賃金を60円以上引き上げた場合
   賃金を引き上げた労働者の人数により、上限額が次のようになります。
   ※助成率は上記(1)と同じです。
   10人から14人・・・130万円
   15人から19人・・・140万円
   20人以上 ・・・150万円

最低賃金の改定にあわせて自社の賃金の引き上げをお考えの方はご検討ください。

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)