vol.114【お役立ち情報】「補助金・助成金の活用」について

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章

…補助金・助成金の間接的な活用もご検討ください

補助金・助成金の活用といえば、新たな事業分野への進出や設備の更新等の際に事業主が直接的に活用するのが一般的です。
しかし企業によっては、自社の製品やサービスの販売、営業のツールとして補助金・助成金を活用しているケースも多く見受けられます。
例えば、

(1)人材育成、社員教育システム提供会社のケース
自社の教育システムの導入を勧める際にキャリア形成促進助成金やキャリアアップ助成金の活用を提案しています。一つでも実績ができれば、教育システムを導入する事業主の要件さえ揃えば同じパターンで助成金を組み入れた営業を展開することができます。

(2)産業用機械メーカーのケース
自社の機械設備を導入したユーザー企業の一つがものづくり補助金の採択を受けた実績を持って、ものづくり補助金のサポートと併せて他社への営業を進めています。

(3)その他のケース
創業補助金やものづくり補助金の採択を受けた企業に対して、WEBシステム開発会社がホームページの作成を勧めたり、印刷会社がチラシ広告やパンフレット作成の営業を展開するケースもあります。

創業補助金やものづくり補助金は、採択を受けることができた後に、もう一度、必要となる経費を精査して交付申請を行い、その申請が認められ交付金額が決定してはじめて、補助事業を始めることができます。補助金の採択から交付申請までの期間を利用して、ホームページの作成やチラシ広告等の販売促進費への組み入れを営業するわけです。

補助金・助成金を直接的に活用するだけでなく、間接的に活用することによって、自社製品、サービスの営業展開を検討されてはいかがでしょう。

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)