◆創業赤字からの脱却のポイント

先日のご相談事例です。
日本政策金融公庫より創業融資を受けている創業2期目の企業様より、「後3か月ほどで資金が枯渇するため新たな融資を受けたい。」というご相談をお受けしました。

創業赤字からの脱却のポイント

話を良くお聞きすると、
創業融資を受けたときから事業内容が進化しており、当初は国内だけの販売を想定していたが、海外での需要も見込まれることが判明し、海外展開も視野に入れて活動を開始しているとのことです。具体的に営業が進捗している案件もあり、数か月内に1,000万円程度の海外売上も見込んでいます。しかし、足元の試算表を確認したところ、売上高はそれなりに上がっていますが、まだ創業赤字からは脱却できていない状況です。
私からは、
「足元の業績が赤字であるため新規融資は簡単ではないが、具体的な売上も見込まれていることから、日本政策金融公庫の海外展開融資を申し込んではどうか。」と提案しました。
しかし、社長様によると、
既に日本政策金融公庫には事前打診済みであり、現在回答を待っている段階とのことでした。
私から
日本政策金融公庫に提出した資料について聞いてみると、公庫の担当者より「決算書はいただいているので試算表だけ送ってください。」と言われたため、試算表のみを提出したとの回答が返ってきました。

日本政策金融公庫から依頼された資料は確かに試算表だけですので何も間違ってはいませんが、既に提出済みの赤字の決算書と、今回提出した赤字の試算表で事前審査を依頼しても、良い回答がもらえるはずはありません。絶対に補足説明が必要です。

金融機関が過去の実績を重視するのは間違いありませんが、決して未来を見ていない訳ではありません。具体的な売上の見込み等がある場合は好意的に受け止めてもらえます。しかし、
過去の実績は財務諸表で分かりますが、
未来のことはこちらから説明しなければ金融機関は知る由もありません。
過去の財務内容で評価できる点がないならば、それ以外の評価できるポイントがなければ審査に通る可能性は殆どありません。試算表を送ってくれという指示に素直に従うのではなく、直接お会いして未来の説明を行いましょう。