中小企業経営者・創業者が押さえておくべき銀行対応の基本ルール10

中小企業経営者が円滑な企業経営を行うためには、銀行との良好な取引関係の構築が必須です。(※金融機関を総称して銀行と呼びます。)
銀行は、重要な取引先のひとつです。銀行の考え方を良く理解してください。以下、銀行とのお付き合いの仕方について言及いたします。

銀行交渉は、いかなる時も前向きに。銀行には「日傘」しかありません。

(※一部の制度融資・保証商品は除きます。)

 銀行は『晴れの日にはお金(傘)を貸して、雨が降り出したらお金(傘)を返せと言う』、こう嘆く方は少なくありません。
  今一度銀行の成り立ちと、ビジネスモデルを理解してください。

  • 貸出しの原資は預金です。預金者保護融資金の回収必須です。
  • 赤字補てん資金、こんな融資科目はありません。
  • 「苦しいから貸して」これは絶対禁句です。
  • 晴れの会社に傘を貸して利息を稼ぐ、これが基本的な収益モデルです。
  • 伸びる会社を伸ばす、これがミッションです。

銀行にある傘は、すべて『日傘』です。『雨傘』は一本も置いていません。当然、雨が降ったら返せと言います。

ルール
1

お金は、借りられる時に借りられるだけ借りておく。

■『金利負担を気にせずに、借りられるだけ借りよう』と提案しています。中小企業の資金政策に対する誤解があります。

以下をご確認ください。

  • 貴社は、適時適量な資金調達が出来る優良企業ですか?
  • 銀行が「借りてください」と言ってくるから優良企業だ、違います
  • 悪くなった時に貸してくれる会社が真の優良企業です。
  • 適時適量な資金調達が出来る会社なんて、ほとんどありません
  • ほとんどの会社は良い時に(のみ)貸してくれる普通の会社です。

■2つのリスクを比較してみましょう。

  • リスク1 
    金融機関から融資を過度に受け過ぎて、資金が余る時のリスクは、余分な金利を支払う事です。
  • リスク2 
    必要最低限の資金のみを調達し、余分な資金を調達しない時のリスクは、資金が枯渇して、継続が困難(倒産)になる事です。 

中小企業は、前者を選択すべきではないでしょうか。また、決算前に、財務指数を改善するために、借入れを意図的に返済して総資産を圧縮したり、自己資本比率をあげたり、こんな愚策を行ってはいけません。決算上の指標は、格付け時に補正されます。また、「無借金経営を目指してください」と良く言われます。その通りです。但し、プロセスではなく、結果として目指しましょう。 

確認します。銀行は、困っていない時にお金を借りに行くところ、困ったら貸してくれません。
ルール
2

財務諸表、自己資本比率等々、中小企業には(ほとんど)無関係です。

ルール
3

無借金経営は最終的な目標です。

ルール
4

運転資金は毎年借り直す。

 『運転資金は、最低年一回は借り直す。出来れば積み上げてください。』と提案しています。 

以下をご確認ください。

  • 借入れは、新たに借りなければ残高が減ります。手元資金が減ります。財務キャッシュフローはマイナスです。
  • 営業キャッシュフローのプラスで、財務キャッシュフローのマイナスを賄えていない会社は、絶対に年一回は、返済済み分を借り直してください。
  • お金が減ってきたから借りるのではなく、定期的に返済分以上の融資を受ける、これが正解です。

ルール
5

取引銀行は、分相応が良い。

以下をご確認ください。

  • 大きな銀行は、融資ロットが大きく、その分低金利で融資を行います。一方、小さな銀行(信用金庫・信用組合)は、融資ロットが小さく、その分少し高めの金利で融資を行います。
  • 大きな銀行は、大きな会社が主な貸し先です。融資審査も定 量評価が中心です。一方、小さな銀行は、小さな会社が主な貸し先です。融資審査は定性評価の比重を高く取ってくれます。
  • BIGネームだけを求めず、最適な銀行と真摯にお付き合いしてください。
ルール
6

銀行とは信義に沿って付き合う。

■ 『銀行は、重要な取引先のひとつです。信義に沿ってお付き合いください。』と提案しています。

以下をご確認ください。

  • 信頼関係が重要です。ウソをつかない誠実に丁寧に対応してください。
  • 経営がわかりにくい会社との取引は好みません。経営状況をわかりやすく説明しましょう。
    適時決算資料を開示できる状況を作りましょう。
  • 銀行から見て疑問が残る項目については、察して積極的に説明資料を準備しましょう。
    誤解を受けたまま、審査でNGになるケースがあります。
  • すべてにおいて書面での対応が必要です。口頭のみでの対応では先方が困ります。
    銀行側が手間を嫌ってNGになることもあります。書面で対応しましょう。
ルール
7

銀行対応は、原則書面で対応する。口頭対応のみではNGです。

ルール
8

創業時融資で最大限の調達を。

■ 『創業時でも資金調達は出来ます。出来るだけ調達してください。』と提案しています。

以下をご確認ください。

  • 日本政策金融公庫は、創業融資に熱心に取り組んでくれます。また、自行店舗の近隣の創業企業への融資を行う銀行もあります。
    日本の創業融資も捨てたものではありません。
  • 創業時の自己資金の2倍プラスを調達出来た事例もあります。
  • 自己資金の出所についてはエビデンスが必要です。
  • 事業計画書も当然必要です。
ルール
9

リスケも前向きに。口頭ではNG、計画書が絶対に必要です。

■ 『未来に展望がある会社はリスケ出来ます。』認識を改めてください。

リスケの条件は、

  • 財務キャッシュフローのマイナスを、営業キャッシュフローで賄えない状況が続いている中で、新規の融資を受けることができない会社は、リスケを依頼しましょう。
  • リスケ依頼時には、一定期間経過後、正常な状態に戻せる計画書が必要です。
  • 未来永劫厳しく、立ち直る見込みが立たなければ、銀行はリスケを認めてくれません。
  • 「苦しいからリスケさせて」これではダメです。「今は厳しいが、リスケして必ず巻き返す」計画はこのストーリーが必要です。

ルール
10
ここで言及する「銀行対応のルール1〜10」をご理解ください。
銀行と良好な取引を続けるためには、ストーリーに沿った適時適正な情報を、書面で提供する必要があります。保証協会や日本政策金融公庫、信用金庫や信用組合等は、決算書以外のこれらの書類を定性評価として高く評価してくれることも少なくありません。

銀行対応は苦手と自負する社長は、これらの対応をないがしろにしてしまい、可能なはずの資金調達も没にしています。残念です。

事業資金に困らないよう銀行と円滑な関係を構築することも社長の仕事です。
銀行対応のプロフェッショナルである当協会の銀行融資プランナーにご相談ください。

銀行対応について、突出した対応力を有しています。
資金繰りの苦労をしないために、銀行対応を丁寧に、上手に行ってください。
ご遠慮なく早めにお近くの窓口にご相談下さい。経営に集中できます。