◆資金調達がうまくいかない事例(銀行との折衝現場で起きている間違った対応)

銀行融資プランナー協会では、

企業の成長を目的とした「資金シミュレーションと資金調達サポート」を積極的に行っておりますが、
「銀行から融資を断られた」といった後ろ向きのご相談を受ける機会も少なくありません。

ご相談に来られた企業様を見てみると、本来は資金調達が可能な財務内容であるにも関わらず、
融資を断られているケースが見受けられます。融資を断られてしまう理由を実際の相談事例に
基づいて解説します。

質問に対して的確な回答が出来ていないケース

運転資金を調達したい場面で、業績の見込みについてヒアリングを受けた時に「将来的には○○の
事業にも参入して…」等、随分と先の事業プランを説明してしまうことがあります。将来性の高さを
訴えたいことは分かりますが、具体的でない事業プランは雑談の域を出ません。
銀行員が求めているのは、「借りた資金を現業でどのように返済していくのか」という現実的な回答
です。

裏付けの無い説明をしてしまうケース

社長ですから頭の中に大きな構想があるのは良い事ですが、裏付けの無い構想を口頭で長々と説明する
のは得策ではありません。
事業に対する情熱のあらわれかと思いますが、銀行員は裏付けの無い話を好みません。

余計な説明を加えてしまうケース

一通りの説明をうかがった後に、「実はこの会社は社員に早く譲りたいと考えています。私が本当に
やりたい事業は…」と言う説明を受けたことがあります。「ワンマンではなくパブリックな経営を
目指している」ことを伝えたいのでしょうが、設立してまだ数年の会社です。自分の会社に対する
責任や愛着が無いように映ります。銀行員の立場からすると「この社長に融資をしたい」という
モチベーションが湧きません。不用意な説明は相手を困惑させるだけです。

銀行の常識を理解していないケース

個人事業主として数年やっておられた方が法人にするときには、個人の事業資産や負債を法人が
引き継ぐ「法人なり」が一般的です。
同じ業種であるのに、個人の資産や負債を引き継がない「新会社」は違和感があります。本人は、
特に深い意味がある訳では無さそうですが、銀行の常識で考えると「何か裏があるのでは」となり
ます。銀行の常識に逸脱しておりますので、そこには何らかの説明が必要になります。

会計を複雑にしているケース

銀行員が最も嫌うのは「良くわからない」会社です。代表的なのは会社を複数に分けているケース
です。会社が複数あるとグループ全体で利益が出ているのかどうかが分かりにくくなりますので、
合算バランスシートなどの補助資料が必要になります。銀行員の立場からすると、分析に手間の
かかる複雑な企業よりも、シンプルな会社の方が良いに決まっています。本当に融資を受けたいので
あれば、企業側が手間をかけて補助資料を作成する必要があります。

本来受けられるはずの融資が断られる理由は、些細な説明ミスや資料不足です。
銀行の常識や考え方を良く理解し、間違った対応をしないよう心がけましょう。

このページの先頭へ